ヘウレーカ
イエスの生と死は、私たちに何を語りかけるのか
20世紀から21世紀にかけて世界的な規模で活躍したキリスト教神学者キュンクのイエス論の集大成、ついに刊行! イエスとは何者なのか。何をメッセージとして、何を生きて、何と闘って、何に苦しみ、何によって殺されたのか。キュンクはキリスト教信仰の中心にこの歴史的なナザレのイエスを据え、キリスト教の本質を「イエスの記憶を理論と実践において活性化すること」と考える。巨大な権力との対立に耐え抜いた闘う神学者が到達したイエスへの根源的信頼は、イエスの生と死が私たちに何を語りかけるのかをあますところなく伝えるであろう。
ハンス・キュンク(Hans Küng)
最も世界的に活躍したキリスト教神学者の一人。1928年スイスに生まれる。1960年以降、ドイツのテュービンゲン大学カトリック神学部にて基礎神学、教義学、エキュメニカル神学の教授、およびエキュメニズム研究所の所長を務める。1962〜65年、第二ヴァチカン公会議に最年少の神学的助言者として参加。 1979年末、教皇ヨハネ・パウロ2 世によって教授職を剥奪される。翌年から1996年にかけて、同大学にてカトリック神学部から独立したエキュメニカル神学の教授およびエキュメニズム研究所の所長を務める。さらに「世界エートス」財団を主導してグローバルな宗教間対話を開拓した。2021年テュービンゲンにて死去。『キリスト者であること』、『神は実在するか?』、『キリスト教』、『ユダヤ教』、『イスラム教』等々、膨大な著書がある。